移動平均乖離率とは、ある一定期間の平均取引価格と現在の価格にどれだけの乖離があるのかを示したテクニカル的な株価指標です。乖離が大きい場合は、短期的には戻しの動きが発生しやすいという特徴があります。
移動平均乖離率は、現在の株価が移動平均価格に対してどの程度乖離しているのかを示すものです。移動平均は5日、25日、75日の平均価格が一般ですが、中でも25日移動平均(中期移動平均価格。ここ1ヶ月間の移動平均価格)との乖離率が重視されることが多いです。
そもそも移動平均価格とはここ○日間における取引価格の平均です。この平均よりも大きく外れている場合は、買われすぎ、売られすぎのサインとして使われることが多いです。
計算方法は以下の計算で可能です。
・現在の株価÷過去x日間における移動平均価格-1=移動平均乖離率
例えば、過去25日間の移動平均価格が600円で現在の価格が750円の場合の移動平均乖離率は750÷600-1=0.25となります。つまり25%です。
一般的には25日移動平均価格に対するか利率が10%を越える場合は買われすぎ、逆に-10%を下回る場合には売られすぎといわれています。ただし、移動平均乖離率は銘柄によって差があるので、過去の株価チャートなどを見ながら、それぞれの銘柄の過去の乖離率についてはチェックが必要です。
例えば、乱高下しやすい銘柄の場合には乖離率がマイナス10%であってもそれは許容範囲出る可能性もあるからです。
移動平均乖離率を活用する場合の注意点としては以下の2点が挙げられます。
・株価水準の訂正
例えば過去の移動平均乖離率の上限・下限がおおよそ±10%の範囲であったとしても、例えば株価水準を大きく変動させるような出来事があった場合は当然乖離率も大きくなります。例えば、ある会社に倒産懸念が生じたような場合、当然株価は下がります。
そのときに乖離率が大きく下がったから買いと判断するのは早計過ぎます。乖離率で投資をする場合にはその銘柄に株価水準を訂正させるような大きな出来事・状況が無いかの確認が必要です。
・トレンドに注意
過去の移動平均乖離率を参考に投資をする場合、相場全体のトレンドの把握も重要です。上昇トレンドのとき、下降トレンドのとき、持ち合い相場のときではそれぞれ乖離率の上下の変動幅も違ってきます。
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