投資をしようと考えた時、しくみや意味が理解できないようなものに投資をしてはいけません。それがどんなに良いものに見えたとしても、利益が出る意味や理屈、仕組みが分からないのであれば投資は控えるべきです。これが投資で大きな失敗をしない、騙されないための基本的な格言だと思ってください。
世界的な著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏は、自分で理解できない会社には投資をしないという鉄則を守っています。このような超がつくような投資家もこの原則を守っています。
これは何も株式投資だけに言えることではありません。
投資信託、生命保険(年金保険)、不動産投資、その他怪しい投資話など色々な投資に関する話があるはずです。これらすべてに同じことが言えるのです。
特に近年の傾向として、いわゆる伝統的な投資である株式投資や債券投資ではなく、デリバティブ、オプション取引などを活用した金融商品が増えてきました。
投資信託の中にも「為替予約」「カバードコール戦略」などを活用したファンドも増えており、銀行でも「仕組預金」などと呼ばれるリスク性の預金が登場しています。
こうした運用商品は仕組みが複雑です。なぜそんなリターンが出せるのか?どのような仕組みで利益が出て、どうなると誰の利益(損)となるのか?こうしたことが理解できないなら投資をするべきではありません。
そして、これは今、人気と言われる運用商品の多くが該当します。
なぜか?それは商品が複雑になればなるほど「正当な評価ができなくなる」からです。たとえば、定期預金で1%の預金と1.5%の預金があればどちらがより有利かすぐにわかります。ただし、「1%の定期預金」と「5年間絶対に解約できないけど金利が2%の定期預金」であればどちらが得かを判断するのは素人には難しいです。
そしてこの難しさの中に、金融機関は「儲け(手数料)を隠しこむ」わけです。一般的には複雑な金融商品ほど銀行や証券会社、保険会社などの利益は厚いと考えてよいです。
投資詐欺や怪しい儲け話も同様です。
ノーリスクで年利10%のような、絶対にあり得ないような話には裏があります。
一般的に国債の長期金利(2014年現在だと1%未満)を上回るリターンを得られるというのであれば、そこには必ず「何かしらのリスク」が存在するはずです。存在しないのであれば何か裏があるわけです。
私を含む、世の中の普通の人にそんな美味しい話がやってくることはまずありません。
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