投資において、ズルズルとという言葉はよく使われます。価格が下がってしまったけど、ここまで下がってしまったからにはいまさら売れない…。といった感じです。リスクの大小にか関わらず、このように取引ルールを決めて徹底しないと一度のミスでそれまでの積み上げを失ってしまうこともあります。投資においてルール管理は徹底しましょう。
値動きがある投資商品に投資をする場合、予め10年単位で長期投資をするというスタンスではなく、売買益を目的にした短期・中期投資であるような場合は、一定以上の損失が出た場合に、これ以上の損失を出さないための損切りをすることも大切です。
特に、値動きの激しい銘柄などに投資をしている場合はなおさらです。予想外に下げた場合などでもそのままずるずると持ち続けて、最終的には塩漬け株になってしまったなんてことにならないように、取引ルールをしっかりと作っておくことをオススメします。
例えば、1回の取引では投資元本の10%以上の損失は出さないと決めるのであれば、投資価格が1,000円の投資であれば、900円以下となる前に損失確定の売り注文を出して取引を決済してしまうのです。
損を出す注文は嫌だという方も多いですが、著名な投資家であっても必ず勝つわけではありません。投資して価格が下がったということは投資の予想が外れたわけですからなぜ外れたのかを考えて次の投資に活かすほうがよっぽど建設的であるといえるでしょう。
為替取引におけるアンケート調査で面白い結果が出ています。
2011年に為替取引(FX取引)で20%以上儲けた投資家(勝ち組)と20%以上損をした投資家(負け組)について比較調査をしたところ、勝ち組投資家の30%は損切りルールがあり、絶対に守ると回答。一方の負け組投資家の90%はルールはない、またはルールを守らないこともあると回答したそうです。
損切りルール(取引ルール)を守りさえすれば儲かるという話ではありませんが、統計上ルールを守っている投資家の方が買っているという結果が出ているわけですから、取引ルールを決めない話はないですよね?
よく聞く話として、99勝1敗でマイナスという話です。
小さな利益を99回積み上げてきたのに、たった1回の大失敗によってそれまでのプラスを全部帳消しにしてしまったという話も投資の世界では普通に起こり得るものです。
特に、レバレッジを使ってリスクの大きな取引をしている場合はさらにこのリスク管理(取引ルール管理)は重要性を増してきます。なお、レバレッジ取引利用時のリスク管理については別途「レバレッジの管理」でも詳しく説明していますのでそちらもご参照ください。
ルールについては、投資する投資商品やレバレッジの大きさ、あなたが運用する投資資本の大きさ、投資期間によっても変わってくるので、一概に決定することはできません。
何かに投資をしようと考える時は、その商品がどれほどの値動きをしているのか?などから想定するリスクとそのリスクが実現したときのルールを決めましょう。
たとえば一例として「株式投資」のケースを考えてみます。
・短期投資目的(信用取引)の場合、5%の値下がりでロスカット
・中長期投資目的(現物株式)の場合、20%以上の値下がりでロスカット
こんな感じでアレンジしてルール作りをしていきましょう。