積立投資とドルコスト平均法

長期投資において力を発揮するのが「定額購入法(ドルコスト平均法)」という投資です。ドルコスト平均法とは、価格変動のある商品を一定金額で一定期間ごとに継続して購入することにより時間分散の効果で価格変動リスクを低減する投資法のことです。また、毎月一定数量を投資する方法よりも平均取得価格を引き下げる効果があります。

ドルコスト平均法はとっても簡単。

ドルコスト平均法(定額購入法)では、価格が変動する商品を一定の金額で購入していく方法です。たとえば、ある投資商品を毎月5000円ずつ投資をするという投資法です。これだけです。

この投資方法は「毎月決まった数量を買う」という投資法よりも優れていることが分かっています。

ドルコスト平均法のメリット

ドルコスト平均法による投資のメリットは、数量ベースで分散投資したときよりも割安に購入することができることが挙げられます。例えば、以下のような値動きをする株式に投資をした場合、ドルコスト平均法で購入した場合と、同一の数量を購入した場合の取得価格を見ていきます。

ドルコスト平均法では、毎月1万円ずつ購入。同一の数量を購入すると仮定。どちらのケースでも支出金額はどちらも6万円になります。

株価
100円
80円
40円
80円
200円
100円
合計
単価
ドルコスト平均法
100
125
250
125
50
100
750
80円
同一の数量を購入
100
100
100
100
100
100
600
100円

 

上記の表を見ていただくとわかる通り、ドルコスト平均法で投資をした場合は、750株の株式を購入でき、1株あたりの単価は80円であるのに対して、同一の数量を購入した場合は購入できたのは600株(@100円)という結果になりました。

こうなる理由はドルコスト平均法は、「価格が高い時は少量を」「価格が安い時はたくさん」買うようになるからです。

この点がドルコスト平均法のメリットといわれています。

 

ドルコスト平均法のデメリット

一方で、ドルコスト平均法にはデメリットもあります。

それは、絶対に安値で購入できないということです。例えば、上記の例では、株価が40円の時期があるわけですから、その時期に6万円の投資資金の全額をつぎ込むのが最も高い利益を上げることができるわけです。
しかしながら、こうした投資には向かないのがドルコトスト平均法です。(大負けはしないが大勝もできません)

また、株式のように、株単位でしか購入できない投資商品に対しては利用できません。そのため、ドルコスト平均法で投資できる商品にはやや限りがあるというのもデメリットでしょう。

 

ドルコスト平均法による投資はどんな投資に向いているの?

ドルコスト平均法が活躍するのは「毎月一定額を積み立てていくことが向いてる商品」です。個人的におすすめなのは「インデックスファンド(投資信託)」や「外貨MMF(外貨)」といった金融商品です。

投資信託は毎月一定額を投資する「積立投信」が可能ですし、同じ仕組みで外貨MMFも投資可能です。

また、投資スタンスとして「短期での成果を求める投資」ではなく、中長期にわたって時間をかけていく投資に活用することがお勧めです。
ドルコスト平均法は「絶対的に魅力的な運用方法ではありません」が、よりベターな投資方法の一つとしてご理解、ご活用いただければと思います。

「ドルコスト平均法」の用語解説・関連サイト

ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。

ドルコスト平均法とは
一定時期ごとに同一の金額で価格変動商品を購入するう投資法のこと。同一数量のみを買い続けるよりも取得単価が低くなる。

ドルコスト平均法と投資信託投資信託入門講座
投資信託におけるドルコスト平均法の活用事例やメリット・デメリットを解説しています。

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