お金はどこが発行している?

日本を始めとして世界の通貨はその国の「中央銀行」が発行しています。日本の場合は日本銀行です。お札を見ていただくと「日本銀行券」となっています。つまり、私たちが普段利用しているお金は「日本銀行」が発行している券なのです。ここでは、銀行券についてわかりやすく説明します。

お金は誰が発行できる?

現在のところ、お金は日本の場合「日本銀行」が発行しています。そしてこの日本銀行券は法律により法定通貨として法定に強制力が付与されています。

日本銀行券とは

日本銀行券とは、日本銀行が発行している券で、日本国内で法定通貨として無制限に通用する法的強制力が付与されている紙幣です。世界でも同じように、各国の中央銀行が法定通貨として紙幣を発行してます。ただし、ユーロ加盟国についてはヨーロッパ中央銀行(ECB)が管理しています。またアメリカはFRS(連邦準備制度)が中央銀行としての役割を果たしています。
法的強制力とは、例えば日本銀行券(つまり「円」)の場合、その国(日本)国内においての商取引で強制的に決済可能な通貨という意味です。例えば、日本で商売をしているとして、モノを売るときに、米ドルでしか決済は受け付けませんよ。というのはNGで円での決済を認めなければなりません。ただし、補助通貨である「硬貨」に関しては法的強制力が限定されており、額面の20倍までしか強制通用力をもちません(そもそも硬貨は日本銀行券ではない)。つまり、1,000円の商品を売るとき、1円玉1000枚で決済というのは拒否できるわけです(1円玉の場合、額面の20倍ですから20円までは強制通用力を持ちます)。
もっとも、これは売買契約が成立した場合です。売主は「売らない」ということはできるわけで、あくまでもモノを売買するときには、円(日本銀行券)での決済を受け付けなければならないという意味です。

中央銀行とは

中央銀行とは、「銀行の銀行」「政府の銀行」と呼ばれる銀行で、各国の法定通貨を管理し、市場(経済)における流通量をコントロールする権限を持ち、政府からは独立した機関として存在しています。政府から独立することにより、中立的な機関として国全体の金融バランスを調整します。
中央銀行は、こうした権限を持ち、その国経済の「金融政策」を担当しています。金融政策とは、その国経済の大きな経済政策である「財政政策」と並ぶ経済政策で、主に「金利」をコントロールすることにより景気の過熱を抑えたり、不景気時には資金供給を行い、景気回復を促進させます。

「お金はどこが発行している?」の用語解説

ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。

中央銀行
国家の金融システムに対する規制権限を有する銀行のこと。銀行の銀行、政府の銀行とも呼ばれます。

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