住宅購入資金(住宅購入費用)と人生の三大出費

最近では、持家派ではなく、一生賃貸というた方も増えてはいるようですが、それでも持家に対する願望がある人が多数派といえます。住宅は人生におけるもっとも高額な買い物の一つであり、購入資金は頭金、住宅ローンなどを組んだ上で計画的な返済などを考えていく必要があります。

また、住宅にかかる費用は購入代金だけでなく、維持メンテナンスにかかる費用の他、税金面の負担もあります。住宅を購入しないケースでも賃貸住宅にかかる費用は必要となる上、老後(リタイヤ後)もその費用がかかり続けることになるため、老後費用に対してそれを見越して蓄え・準備を行う必要があります。

購入資金(自己資金)計画

住宅の購入資金の目安としては物件価格の2割にあたる頭金と、住宅購入にかかる諸費用(およそ物件価格の1割)が自己資金として必要といわれています。

つまり、3000万円の物件を購入するのであれば900万円程度の購入資金の確保が望ましいということになります。

最近では頭金はゼロでも融資してくれる住宅ローンも多数存在していますが将来の返済計画において頭金がゼロという住宅ローンはリスクとなりますので可能であれば前述の3割程度の自己資金は貯めておくようにしましょう。

参考:頭金ゼロの住宅ローンの罠

 

頭金の貯め方

住宅ローンの頭金については、貯めるまでの年数にもよって運用方法は変わってきます。
基本的に20年後に住宅購入をしようという方はほとんどおらず数年先を検討される方がほとんどかと思います。
そのため、比較的短期の運用商品で有利に回していくというのが基本となります。定期預金や積立預金などが主流となるかと思います。

また、財形制度が利用可能な職場にいるかたは「財形住宅貯蓄」を利用すると利子に対する非課税制度などが利用できます。

 

両親からの援助を受ける場合

住宅購入に関してはご両親からの援助をうけることも可能です。この場合「住宅取得投資金の贈与にかかる相続時精算課税の特例」というものが利用できます。

一定の条件を満たす住宅の取得等において父母または祖父母からの贈与において相続時精算課税の適用を認める特例となっています。

 

住宅ローンの返済計画

3割の頭金+諸費用を用意したとしても残りは住宅ローンを組んで毎月返済していく必要があります。マイホームに住むことになるので、これまでかかっていた住宅費用(家賃)は不要になる一方で、ローン返済が生じます。

また、ローン返済額以外にも、固定資産税、都市計画税といった税負担。その他にも中長期的な修繕費などが必要になります。

ローン金利を変動金利タイプにしている場合は、市場金利の変動によってローン返済額も上下することになるので、そのあたりもじっくり考えてゆとりある返済計画をたてましょう。

くれぐれも最初からキツキツのローン返済計画は立てないようにします。
(参考:住宅ローンのリスク管理

 

住宅の維持管理にかかる費用

この費用については、住宅を購入する前から考えておく必要があります。
住宅を購入しようと考えている方でもこうした費用がすっぽりと抜け落ちている方も多いようです。

たとえば、マンションなら修繕積立金や月々の管理費、都市計画税、固定資産税といった費用や税金がかかります。こうした費用は月々の住宅ローン返済に「加えて」発生する形となりますので、「今の家賃(賃貸)と同じくらいのローン」を組むと当然生活は厳しくなります。

具体的にどのくらいの費用がかかるのか?ということについては「住宅ローンとマイホーム取得・維持の諸費用・税金」も参考にしてみてください。

 

「住宅購入資金」の用語解説

ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。

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