「投資信託へ投資をする3つのメリット(長所)」でも紹介したとおり、投資信託の商品性は魅力的です。 その一方でマイナスの側面も当然持っています。
投資信託に投資をする上ではこうした強みと弱みをしっかりと知った上で、上手に使うことが大切です。投資信託は何物にも負けない至高の金融商品ではありません。資産運用の道具(ツール)としてみなさん一人ひとりにあった使い方をするのが大切だと思います。
特に注意したいのは投資信託というのは「選ぶファンドを間違えなければ」良い商品だということです。じゃあ、どのようにして買うべきでないファンドを選ぶのか?その点もしっかりと考える必要があるでしょう。
投資信託の特徴から、他の類似する資産運用商品と比較した際のデメリットを検証してみます。それはファンド選びが難しいとうこと。
その原因はいくつかありますが、下記が挙げられます。
以上の点から、現状投資信託を使って資産運用をするためには「投資家自身が投資信託選びの目を持つ」ということ以外に解決策が無いのが現状です。
投資信託のデメリットは、投資信託という商品の問題と言うよりも、業界のもつ構造的な問題の方が大きいと私は考えています。
近年は特に、投資信託の複雑化が進んでいます。3階建てファンドと呼ばれ、投資に加えて為替予約やカバードコールオプションなどを活用したようなファンドのように、普通の人が聞いても「よく意味が分からない」という商品が多いです。
なぜこんなファンドが売られるのか?ファンドの収益力を高めるというものも一つの目的ですが、もう一つは「手数料」です。
投資信託の特徴として「複雑なものほどより高い手数料が取られる」という仕組みになっています。たとえば、日経平均株価に投資をする投資信託の場合、販売時の手数料はゼロ、年間のファンド管理費も0.5%程度というものが多い中、上記の3階建ファンドなどは販売時の手数料が4%、年間のファンド管理費が2%といったようなものもザラです。
投資信託の手数料については「投資信託の手数料」でも詳しく説明しています。
銀行や証券会社などの販売会社(特に対面)はそうした高手数料なファンドを売る方が自分の成績が上がるので、こうしたファンドを売ろうと勧めてくるわけです。
投資の鉄則として私は「投資や資産運用で「手数料(コスト)」は最重要項目 」と「理解できないものに投資をしない」を投資の心構えとして書いています。
こうしたファンドはこのどちらにも外れた運用商品となっています。
これも売り手の問題です。
上記で挙げたように、手数料が高いものを売る。という姿勢があるため、販売者が投資家に提案する内容に全くコンサルティング力がありません。
誰に対しても3階建ファンド、毎月分配型ファンドのような高手数料だったり、売りやすいファンドを売ろうとしてきます。すべての営業マン(窓口)がそうだとはいいませんが、多くの人がそうだと私は感じています。
投資信託は「投資信託の選び方」でも書いているとおり、ツールとしては優れており、ライフステージや運用の目的、期間などによって選ぶべきファンドは違います。
そうした提案ができない営業マン(売り手)には大いに問題があります。
結局、この部分は投資家が自分自身で考える必要があるのです。
投資信託は実に多くのファンドが存在しています。
ネット証券などで取り扱いをみると1000を超えるファンドがあります。
ところが、そうしたファンドの中で、本当に投資的価値があるものは一握りだと私は考えています。
・手数料が高すぎるファンド
・それに投資するくらいなら別の投資の方が圧倒的に有利なファンド
・非効率なファンド
などが様々です。具体的な見分け方については「投資信託の購入ガイド」のコンテンツで紹介しているのでそちらもご一読ください。
投資信託は知識が少ない人でも投資できるというのが本来のメリットのはずです。
ところが、現状では「自分自身で投資信託をチョイスするための知識」が求められます。具体的な投資理論などではなく、投資信託の見分け方や、ライフステージや運用目的といった自分自身の中長期的な運用に対する勉強です。
本サイトのようなサイトをお読みの方であれば、きっとそうしたことを勉強することに対しての抵抗はさほどないかと思います。当サイトでも、できる限りみなさんの投資信託での資産運用をサポートしたいと思います。ぜひご活用くださいませ。
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