外国為替取引とは、通貨と通貨を取引することです。現在世界の通貨取引は多くの場合「変動相場制」が採用されており為替レートは固定ではありません。例えば、今日は1ドル100円で取引できたとしても翌日には1ドルが101円で取引されたりするわけです。
ここでは為替レートがどのようにして決まり、そして変動しているのかの仕組みについて説明します。
外国為替の取引レート(為替レート)はどのようにして決まるのでしょうか。基本的に外国為替取引は相対取引(取引するもの同士が直接取引)が基本です。取引する為替レートについてもお互いが合意すればいくらでもいいわけです。
しかしそれでは、参考になる価格が多すぎてよく分かりません。そこで、通常は「インターバンク市場」という銀行同士が取引する為替市場での為替レートを基準価格としています。
このインターバンク市場(外国為替市場)では、銀行やディーラーなどが為替の取引を行い、株式(株価)と同じように需要と供給により通貨同士の交換比率(為替レート)が決まるわけです。
外国為替(通貨)では大きく変動相場を採用している通貨と固定相場を採用している通貨があります。日本などの先進国の通貨は基本的に変動相場を採用しており、市場の需給によって取引されるレートが変化します。
一方、固定相場の場合は、各国の通貨当局が為替市場に介入して為替レートの変更を原則上下1%の範囲内に抑えている通貨です。そのため、基本的に為替レートの変動はありません。発展途上国の通貨に多いですが、中国の人民元も切り上げは行っているものの、固定相場を維持しています。
為替レートは需要と供給のバランスで変動すると説明しましたが実際にはどういった理由で変動するのでしょうか?
為替レートはそれぞれの国の経済力(通貨の強さ)を示すといわれています。円高になるということは少ない円で外国通貨と交換ができるということになります。つまり円の力が強くなるのです。
こうした為替レートの水準は様々な要因がからみますが、
・金利差
・経済力の強さ・成長性
・政治的安定さ
・実需
などが大きな要因といわれています。
例えば、5つの通貨(円・米ドル・ユーロ・カナダドル・豪ドル)があり、それぞれが変動相場を採用しているとします。この場合、為替の取引レートは以下の組み合わせができます。
円-米ドル |
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円-ユーロ |
米ドル-ユーロ |
||
円-カナダドル |
米ドル-カナダドル |
ユーロ-カナダドル |
|
円-豪ドル |
米ドル-豪ドル |
ユーロ-豪ドル |
カナダドル-豪ドル |
合計でなんと、10通りの組み合わせです。世界で取引されている通貨の数は5つなんてものではなく100を越えています。仮に100通貨の取引があるとすると(100×99÷2)=4950通りもの取引が必要になってきます。
そこで、外国為替取引においては米ドルを中心としたクロスレートにより取引が行われています。
クロスレートとは、ある基準通貨(米ドル)を基準に各国の取引レートを相対的に計算するという方法です。例えば、1ドル=100円で取引されており、1ドル=0.8ユーロで取引されているとすると、ドル=円 ドル=ユーロ よって 円=ユーロ というように代入して計算が可能です。
1ドル=100円
1ドル=0.8ユーロ
よって
0.8ユーロ=100円
1ユーロ=125円
上記のように計算します。こうすることで、各国の為替レートはドルをベースに取引レートを出すだけでよいので、取引の組み合わせは仮に100通貨の取引があれば100通りでよくなります。現在のところ、クロスレートの中心は米ドルとなっており、対米ドル以外の為替レートについては、クロスレートにより計算されています。
(参考サイト:クロスレートとは何か?)
ちなみに、より具体的に為替レートがどういった理由で変動するのか?という点については「為替レートに影響を与えること」でより詳しく説明しています。
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ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。
・変動相場制
為替レートの取引レートが固定されておらず市場における取引(需給)によりレートが変動することを指します。先進国の通貨はほとんどがこの変動相場制を採用しています。
・インターバンク市場
インターバンク市場は銀行間市場という意味で、通常は外国為替が取引される場のこと。銀行や政府などが為替を取引している市場。
・クロスレート
各国の為替レートを計算させる上で、一度対米ドルでレートを出し、そのレートもとに対米ドル比で各国の為替レートを計算しなおす方法のこと。