定期預金と個人向け国債・MMFの比較

それぞれ性質が似ている定期預金と個人向け国債・MMF(投資信託)について、それぞれの違いを比較しながら、どのような違いがあるのかをはっきりとさせていきます。

定期預金・個人向け国債・MMF

定期預金の商品性については「定期預金とは」で示したとおりです。では、ここで比較の対象としている個人向け国債やMMFとは一体どのような商品なのでしょうか?

個人向け国債
個人向け国債とは、名前に「個人向け」とあるように、投資を「個人」に限定した国債の一種です。1年以上保有していれば「解約」することができる・1万円から1万円単位で購入可能という特徴を持っています。

MMF
証券会社が販売する投資信託。超短期の債券を売買する投資信託で、基本的にはかなり短期の債券(社債やCP)で運用されるので元本割れのリスクは極めて低い投資信 託です。証券会社での定期預金といった位置づけの商品です。

それでは、具体的に上記の3商品(定期預金・個人向け国債・MMF)について特徴別に比較していきます。

定期預金
個人向け国債
MMF
売買 銀行 銀行
証券会社
証券会社
種類 預金 債券(国債) 投資信託
単位 1円単位 1万円単位 1円単位
期間 最短1ヵ月。最長10年。途中で預け入れ期間は変更できない。 5年または10年間 30日以内の解約は不可。以後は1日単位で可能。
解約 ペナルティ金利が適用される。 5年:2年以後
10年:1年以後
ただし、5年満期の場合は2年分の金利を、10年満期の場合は1年分の金利を解約した場合は返納。
30日以内の解約の場合1万円につき10円の手数料(信託財産留保額がかかる)
元本保証 保証 原則保証(本来はなし。だが国債のため) なし
金利のタイプ 固定金利 5年:固定金利
10年:変動金利
実績を分配
実際の金利
(2010年4月現在)
1ヵ月:0.057%
3ヶ月:0.059%
1年:0.083%
3年:0.119%
5年:0.178%
10年:0.439%
5年:0.48%
10年:0.53%
0.108%(野村MMF)

 

以上です。大きなポイントとしてはMMFは元本保証で無いという点です。MMFは基本的に非常に安全性の高い商品で元本割れをすることが無い商品なのですが、絶対無いというわけではありません。
過去に一度日興証券が運用するMMFがアメリカのエンロンという会社が破綻したときに元本割れを起こしています。(今はそれに対するリスク対策もすすみ、サブプライムショック・リーマンショック時にもMMFの元本割れはしていません)

一方で、預金や個人向け国債の場合は元本割れは基本的にありません。ただし、銀行が破綻した場合には1000万円までという制限はつきますし、国債の場合日本国が破綻した場合は元本保証ではありません。(もちろん、そこをリスクにしてしまうと何もできなくなりますが・・・)

短期の利回りと流動性で言えば、MMFが一番いいです。固定期間は1ヵ月で年利換算で0.108%は銀行預金でいうと3年定期並みの金利が付くということになります。

 

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「定期預金」の用語解説

ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。

定期預金とは
一定期間預け入れが行われている預金のこと。あらかじめ定めた期間銀行に預けておくことで普通預金よりも高い金利を預金者は得ることができる。

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