株式投資の信用取引、為替取引におけるFX取引、証券CFD取引、先物・オプション取引など元手以上の投資ができる取引では、必ずレバレッジ管理を徹底するようにしましょう。まずは適切なレバレッジの理解とリスクの把握が重要です。
特に、レバレッジの倍数が大きくなる取引ほど、1回の失敗で多額の損失が発生するリスクが高まります。レバレッジ取引の成功はリスク管理にあると言い換えても過言ではありません。
「レバレッジ」とは「梃子(てこ)」という意味で、理科の授業で習った「梃子の原理」というものを金融において利用したものです。梃子の原理とは少ない力で大きなものを動かすという意味です。
レバレッジは、小さな力(小額の資金)で大きなものを動かす(大きな資金の取引をする)という意味になります。
例えば、レバレッジが10倍という場合、10万円の資金があればその10倍である100万円の取引ができるということになります。仮に、レバレッジ10倍で投資をして10%の値上がり益を挙げたとすると、利益は10万円で、元本比に計算しなおすと、10%の変動で、元本に対して100%の変動が起こることになります。
レバレッジの仕組み自体は「レバレッジの力を活用」の項目で詳しく説明していますのでそちらを参考にしてみてください。
高倍率のレバレッジはそれだけ高いリターンを得ることができます。一方で、それはそれだけの高いリスクを負っていることにもつながります。
特に、最近個人投資家の中でも利用が進んでいるFX取引などは他の取引よりも高倍率のレバレッジをかけることができるようになっており、レバレッジに関する意識が低いと場合によっては元本以上の損失が出てしまうリスクも高まります。
レバレッジ取引をするときは、予想外の方向に相場が進んだときにロス(損失)を確定させるストップロス注文が欠かせません。
ストップロス注文についてはあらかじめルール化しておくことが大切です。いざ損をし始めてから考えても、ここまで下がったんだから戻るのでは?などと考えてズルズルになってしまうケースも多々見られます。
損切り(ロスカット)の方法については「取引ルール」の項目で解説しているのでそちらを参考にしてください。
特に、統計によると「年間を通じて負け越す投資家の多くは高レバレッジ取引をしている」というものがでています。これは、投資元本が小さい投資家ほど高いレバレッジ取引を行う傾向があり、余裕がないためヘッジ取引などが行えないという理由もあるようです。
レバレッジ取引でも、一つの投資に全力となるとそれはすさまじいリスクとなります。
そうではなく、複数の投資対象に投資をするなどして資産の分散投資を図ります。