資産運用のリスク管理

資産運用で「失敗をしない」ために最も大切なのは「リスクを管理すること」です。過大なリスクを取り過ぎると、たった1度だけの過ちだけであえなく「退場(大失敗)」となってしまうような場合もあります。

また、リスクというのは実は一つの単一的なものではなく様々な形で存在してるわけです。たとえば「リスクとは何か?」でも説明していますが、「価格変動リスク」「為替リスク」「信用リスク」などたくさんの種類があります。そんなリスクを分散したり、組み合わせたりすることによっても管理することが可能なのです。

資産運用を始めるにあたっては、リスクの管理の方法や、どのような心構えを持つべきなのかをしっかりと学んでおく必要があります。

自分がとれるリスクの大きさを知る

投資でとることができるリスクの大きさは大きく「資産全体」と「心理的」という二つの面があると考えています。一つ目は、投資におけるリスクが生活に必要な資金にまでえいきょうしてしまう

とることができるリスクの大きさというのは人それぞれです。
たとえば、投資している資産が1日に10万円動いてもなんとも感じない人もいれば、それだけで仕事が手につかなくなるほど気になってしまう人もいるわけです。

これは投資している資産の総額にもよりますので、なんとも言えませんが、もし投資をしていてい気になって1日中相場を見ている、休日中なども相場のことが気になってしょうがないというのは「リスクの取り過ぎ」であるといえるでしょう。
運用額を減らしてみたり、運用商品をよりリスクの小さい商品へと動かすことも検討しましょう。 この点については「取れるリスクの大きさ(リスク許容度)を理解する」でも説明しているのでぜひご一読ください。

 

リスク管理の様々な方法

投資・資産運用においてリスク管理のための方法はおおきく「取引ルールの徹底」「分散投資」「レバレッジの管理」「ポートフォリオ管理」「ヘッジ取引」などが挙げられます。

 

取引ルール(損切りルール)の徹底

ズルズルとという言葉はよく使われます。価格が下がってしまったけど、ここまで下がってしまったからにはいまさら売れない…。といった感じです。リスクの大小にか関わらず、このように取引ルールを決めて徹底しないと一度のミスでそれまでの積み上げを失ってしまうこともあります。投資においてルール管理は徹底しましょう。
>>取引ルール(損切りルール)の徹底

 

分散投資でリスクを小さくする

分散投資とは投資において「対象」「時間」「種類」を分散させることによりそれぞれが持つリスクのベクトルを組み合わせることでベクトルを小さくしてリスクを下げるというリスク管理の方法です。
>>分散投資でリスクを小さくする

 

レバレッジの管理

株式投資の信用取引、為替取引におけるFX取引、証券CFD取引、先物・オプション取引など元手以上の投資ができる取引では、必ずレバレッジ管理を徹底するようにしましょう。まずは適切なレバレッジの理解とリスクの把握が重要です。
>>レバレッジの管理

 

ポートフォリオ全体でリスク管理をする

資産運用をする場合、個別の投資商品ごとのリスク管理も大切ですが、将来的な資産運用の目的にあわせて資産ポートフォリオ全体のリスク管理も大切です。資産運用の目的によってはリスクはリスクでなくなる場合もありますし、逆に小さな問題も、将来の人生設計によっては大きなリスクとなる場合もあるわけです。
>>資産ポートフォリオ全体のリスク管理

 

ヘッジ取引の実施

ヘッジ取引とは、リスクをヘッジ(回避)するための取引のことです。ある取引のリスクを回避するための取引の事を指し、外貨取引における為替予約などがヘッジ取引です。分散投資とも似ていますが、ヘッジ取引の場合は上手に使えばリスクの多くの部分を回避可能です。
>>ヘッジ取引の実施

 

「リスク管理」の用語解説

ここではこのページで使われた様々な用語について解説をします。リンク先は「金融経済用語辞典」の用語解説ページ、または関連情報が掲載されているサイトです。

リスクヘッジ
リスクを回避する、小さくするための取引のこと。

資産運用の基礎知識

金融・経済の基礎
資産運用の基礎では、資産運用とは何なのか?また、資産運用において押さえておきたいポイントを分かりやすく解説します。
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資産運用の始め方では、資産運用の心構えや投資の基本。投資に関するスタンスなどを紹介。
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投資の基礎・考え方では、今後始める「投資」について、投資の意義や投資全般について押さえておきたい項目などを解説。
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